「ア、アカン…塁はお怒りモードや」


「僕は、どうにもできないよ……」


塁を見て、颯一と翡麻里は表情をひきつらせていた


「塁は病院内で暴れたりなんてしないだろ。 立場は理解しているハズだ」


「オレ達はあくまでもお見舞いに行くんだから。 余計な行動は慎んでね」


「「「はーい!」」」


「……ここからは浩輔君が案内するから! よろしく!」


「わ、わかった!」


浩輔は私達がいる所より離れた場所に立っていた


「まどかは今、雛菊の倉庫で大河といるから病院内で遭遇はないよ。 緊急事態が起きたら保から電話が来る」


保と浩輔は幼なじみだから、違和感ないかもね


「じゃあ、行こう」


浩輔を先頭にして病院に入った


エレベーターを使い、五階に上がる


503号室は個室だった


「星夜、俺は別行動してくるね」


そう言って颯一と翡麻里の肩を掴んで通りすぎて行った