「……アネキに関しては変な「答えなさい。 あたしに逆らう気?」……」
誤魔化しも聞かないか
「……二回目だな」
一回目は、中学生の時
上級生との喧嘩で何があったか問い詰められた
仲間がいじめられていて許せなくて上級生を病院送りにした、とは言いたくなくて口を閉じていたら時間だけが過ぎていった
観念して口を開くとアネキにめちゃくちゃ怒られた
怒られたが、最後に仲間思いな弟だと笑った
俺はその時にアネキには隠し事はできないと学習した
今回は隠すつもりはない
「翼は白神の姫だ。 翼に居場所を作ってあげたい…はじめはそれだけだった。
次第に一人でなんでも抱えようとする翼を見て俺は支えたくなった。 翼の弱さを見て守りたくなった。 ……気づいたら惹かれていた」
俺が転校してきた時に見た翼は、起きている状況に仕方がないと諦めていたようだった



