回された腕に力が入る


「……っ」


こ、これって…前にもあった


恥ずかしくて、だけど嬉しくて嫌じゃない


この気持ちって何なの?


「――……うーわ、ここだけラブい空気漂ってるし」


考えていると第三者の声が聞こえてきた


ラベンダーの髪が揺れている


「……冴木鸞」


「フルネームか…鸞って呼んでよ。 それよりオレに四人分のジュース押し付けないでくれる? 以外とキツいんだけど」


「ごめんね、ありがとう」


塁が謝ると鸞は一息ついてからニヤニヤしだした


「まぁ、二人のお姫様がピンチなら王子が駆け出すのは当たり前だよねー。 一方は抱きついたままだし?」


「!!」


鸞の冷やかしに星夜は腕を離した


気のせいだろうか顔が赤い


「……ぐ、偶然とはいえ、鸞はさっきまで何していたんだ」


コホンと咳き込み、星夜は鸞に問い出す