強がりな元姫様



「え、何て言ったの?」


「おれたちと遊ぶ気になった……!?」


勢いよく振り払われたと同時に緋麻里の頭が上がる


ギラリと輝く眼光は怒りに燃えていた


「離せって言ってんでしょうがー!!」


緋麻里の一撃が一人の男の顔面に当たり、吹き飛んだ


ドサッ


殴られた男は床に倒れた


「「……なっ!?」」


倒れた男を見て固まる二人の男


緋麻里はそこで我に返り、倒れた男を見て青ざめた


「や、ややややっちゃいましたー!!」


慌て出したのか「や」がやけに多い


「てめぇ、なにしてんだ!」


緋麻里の手を掴んでいたもう一人の男が緋麻里に殴りかかる


青ざめた緋麻里は気づいていない


「っ!」


ドガッ


「ぐはぁっ!」


ドサッ


「…………あ」


思わず足が動いてしまった


「「……」」


緋麻里と男の視線が私に向けられた