強がりな元姫様



店を出てから、あちこちを見て回った


そこから手も繋いだままでいる


「……もう正午は過ぎてるし、昼食とるか」


「うん」


ファーストフード店が並ぶ階に降りた


「……いろいろあるわね」


「ここ来るとどこに入ろうか迷うんだ……」


言いかけて、ピタッと星夜は立ち止まる


「「「「……あ」」」」


視線の先を辿るとそこには、


「ここで会うなんてね」


「翼ちゃん、すごく似合ってますよ!」


向こうも…塁と緋麻里も気づいたようで小走りで近づいてきた


とっさに手を離して、後ろに回す


「……ちょうどよかった。 颯一が塁にこれを渡せと」


一瞬だけ私を見たけど、何も言わなかった


ポケットから紙を取り出して、渡す


「あぁー…随時追加ね。 だと思ったよ」


紙を受け取り、塁は苦笑いをした


「星夜も翼も……手伝ってくれるよね?」


すぐにニッコリの有無を言わせない笑顔になった