強がりな元姫様



時刻は八時


何時もより一時間遅かった


明日は早く起きよう、と思った


その後は六人で朝食を摂り、終えた


朝陽さんは仕事へ、私は夜空さんの片付けの手伝いをする


「今日はちょっと遠出しない?」


晴羅さんは光さんと本に目を移しながら言った


「アネキ…それはいくら何でも心配だ」


「大丈夫よ! 光の家で十分休んだし、露出は控えて高いヒールははかないようにしてるから!」


「それに僕もついてるから、ね」


「光さんが言うなら……」


一体、何の会話をしているんだろ


私の視線に気づいた晴羅さんが手招きをする


近づくと手を掴まれお腹を触らせる


「ここにね、"赤ちゃん"がいるのよ。 あたしと光の」


「……え」


「三ヶ月なんだよ」


「……」


……晴羅さんの中に小さな命がある


私の手が晴羅さんのお腹を触ったまま動こうとしない