強がりな元姫様



「だから、服の事ならあたしに任せて! それよりつーちゃん、肌白いんだから他の色の服も着ようよー!」 


私が着ている服装を見て、晴羅さんがブウブウ言い出す


「アネキ…勝手にタンスの中を見たのか? 非常識だぞ」


「だって、黒ばっかって何だか寂しーもん」


「……確かに、カーディガンの色も黒だな」


「でしょー?」


ここで姉弟は意気投合した


その束の間、


「――って事で、ここはあたしに任せて、星夜は倉庫に行くなりすればいいじゃん」


「……は? そこは同意したくないな」


険悪な空気が流れ出す


「翼とは既に約束済みだ。 アネキは仕事があるだろうが」


「デザイナーの仕事はノルマは終えてるし、モデルは今日はお休みなのよ」


「なら、寝てろ」


星夜の冷めた対応に晴羅さんは眉を寄せる


「何だか、今日の星夜は邪険過ぎるね。 いつもより」


唇を尖らせた