「もう、こんな時間か。 行くぞ」
「え、どこに?」
「夕飯だよ」
そう言って、私の手を掴み歩きだした
"このままでいたい"と思ってしまった
星夜の手が温かく、落ちつくのだ
廊下の壁で見たポスターの女性
サンタのコスプレでクリスマスを表しているのだとすぐに分かった
クリスマス…24日
「24日…星夜も行くんだよね?」
「ん? あぁ、幹部全員が行くぞ」
「……そうなんだ」
クリスマスと聞くと心が沈んでいくようだ
「無理しなくていいんだぞ。 言いたい事は抱え込まずに言ってくれ」
「……ありがとう」
エレベーターで一階まで降りて数十分とかからない時間で新崎家へと着いた
夕飯は先程星夜の両親と挨拶をした所だ
「あら、今日は早いのね。 星夜、運ぶの手伝ってくれるかしら?」
「分かった」
星夜は手を離してキッチンの方へ向かった



