「翼は気を付けろよ」
「……何で?」
「可愛い物には目がないって言っただろ? ……いや」
ジイッと品定めするような視線を向けて、
「翼は可愛い…そしてキレイだ」
ニコッと微笑んだ
「!」
「絹糸のようにしなやかで柔らかい髪も透き通るような瞳も白い肌も……」
手を伸ばし頬に触れる
「……せ、星夜?」
ドキドキと胸が高鳴っている
星夜には聞かれたくない
「アネキじゃなくて、俺が翼に似合うコーデしたい」
「……っ」
顔が近づいてきて額同士が重なった
「だから、アネキには用心して欲しい」
「わ、分かっ…た」
分かったから早く離れて!
「ん」
星夜が頬から手を離して一歩後ろに下がった
ゆっくりと呼吸をして高鳴る鼓動を抑えた
私の顔が多分赤くなっている
多分じゃない絶対にだ



