パキパキと音が聞こえて…ヒビが深くなって
パリーンッ
粉々に砕け散った
私は"イラナイコ"なんだ
「……っ」
ハラハラと目から流れ出す涙
止まらない、止められない!
バンッ!
「翼!」
星夜の声が聞こえたけど立ち止まらなかった
書斎を飛び出して自分の部屋に駆け込んだ
大きめの鞄に次々と服や下着などの荷物を詰め込んでいく
元からそんなに無かったから、すぐに終わった
棚に置かれた写真
昔の仲のよかった頃の最後の家族写真
写真の私はこの後どうなるのか知らない、無邪気な笑顔を浮かべている
私は認めざるおえなかった
もう、二度と昔のようには戻らないんだ…!
「……っ、……う″…うぅ……っ!」
口を押さえてその場で涙を流し続けた