強がりな元姫様



「何か用?」


こみ上げてきた怒りを何とか押さえて平静を保つ


「さっさと学校から出てって。 無理なら消えて。 目障りなの」


いつもの甘ったるい口調出はなくトゲトゲしい言い方だ


常にこの本性はどこに隠してるのかしら?


「……ハァ」


溜め息が出た


「なっ! 溜め息で返すとか何様なの!?」


「私様? と、言うよりそんなんで呼び止めるなら話しかけないで」


まどかから離れるように背を向けた


一刻も早く離れないと


パチンッ


「痛っ!!」


……遅かった


振り向くて右頬を押さえてうずくまっている


「うえ~ん……」


演技じみた泣き方



あれでどうやったら周りが信じるの


「まどか!?」


「!」


前方から走ってきたのは雛菊の副総長である翔太


私を見て、表情が一気に険しくなる


「てめぇ、まどかに何をしたんだよ!」


コイツは兎に角責め立てるように叫ぶんだ