「――えーっと、ここは生物室で隣が化学室」
学校案内ってこれでいいのかな?
悪名(決め付け)で目立つ私、地味な風貌で周りに引かれる新崎
周りの様々な視線が突き刺さって、げんなりした
「……後は放課後ね。 緋麻里の所に行こう」
「……手を洗ってきていいか?」
「どうぞ」
フラリと新崎は背を向けて歩き出した
飲物買おうかな?
少し先に自販機ある
新崎には待って貰おうと思って私は歩き出した
「緋麻里はいちごミルク、新崎はお茶でいいか。 私は……」
ピッ
出てきたのは冷たい紅茶
昔から好きなのだ
少し上機嫌になりながら来た道を引き返そうとした
が、
何でいるのよ
「久し振り、翼ちゃん」
「……まどか」
派手なカーディガンを着た、雛菊の現姫のまどか
私を馬鹿にするような目を向けてくる