強がりな元姫様



倉庫前で奏汰、孝明、幹二が立っていて、降りてきたと同時に走ってきた


「総長、俺達も条件呑みましたよ!」


「そうか。 じゃあ、双子と一緒に先に行って下っ端を纏めておいてくれ」


「「「はいっ!」」」


「「了解」」


三人と双子は先に中に入って行った


「翼、案内する」


「……うん」


頷いたはいいもの、足が進まない


「翼、どないしたん?」


「な、何でもないわ」


一呼吸置いて、倉庫に足を踏み入れた


二階にある幹部室はとても広い


真ん中に置かれたテーブルを囲うように長イスが四脚ある


テレビもあり、全体的に片付けられていて過ごしやすい空間となっていた


ガチャッ


「星夜、全員揃いましたよ」


幹部室で待っていると緋麻里が入って声をかけた


「あぁ。 翼、行けるか?」


ドクッドクッ


心臓の鼓動が速くなっていく


「……えぇ」


イスから立ち上がった