「お前に何が分かるってんだよ! 俺だって"あんな事"がなければまどかを姫にしねぇよ!」
ドゴッ!
まるで何かの八つ当たりをするように浩輔の腹部に拳をのめり込ませる
「!!」
手を離され、浩輔はその場にうずくまった
「翔太…変わったね。 気が、短くなったし…乱暴者に…なったね」
「なんだとっ!?」
激高した翔太の前に舜が立ちふさがった
「やり過ぎ。 そこまでにしなよ」
「……舜も同じか?」
「そうだね。 元から雛菊に思い入れはな……」
シュッ
パシッ
「!?」
言葉の途中で振った拳が舜に受け止められる
「……話の途中で攻撃は卑怯じゃない?」
ニコッと微笑んで手を離した
「……チッ」
翔太はうずくまる浩輔を見向きもせずにドアを開けて
「浩輔、舜…二度と雛菊に関わるな!」
背を向けたまま怒鳴り教室を後にした