「浩輔…お前、裏切り者に肩を持つ気なのか?」


声も…震えている


「まどかより翼の方がいい!」


ダンッ!


「ゔっ!!」


「!」


「浩輔!」


翔太に壁に叩きつけられた浩輔を見ていてもたってもいられなかった


舜は目を見開いたがその場から動かなかった


「テメェ、わかって言ってんのかよ!」


「……か、はっ」


襟首を掴んだ手に力が入り、浩輔の顔が歪んだ


「止めて! 浩輔が…」


苦しそうだ、と言う前に僕が床に転がった


突き飛ばされたんだとすぐに分かった


「っ…し、翔太は、逆に何で…まどかにこだわるんだよ!」


浩輔は襟首を掴む翔太の手を掴む


「まどかとは幼なじみだけじゃ…ないよね?」


「!?」


ビクッと肩が震えた


「まさか、何か"弱み"を握られて……」


ガッ!


「!?」


「浩輔!」


翔太の拳が浩輔の左頬に当たった