強がりな元姫様



「あーぁ、雛菊の姫としてそれなりに楽しかったんだけど…何だか飽きてきたんだよね」


ポケットからスマホを取り出した


見せびらかすように左右に振る


「この電話一本で雛菊を潰せるようにしました」


「は!?」


「まどかねぇ、本当は乱凰-ランオウ-の姫なんだ。 そのバックに辻岡-ツジオカ-組と谷口-ヤグチ-組がついてるの」


電話帳を見せられ嘘でないのが明らかになった


全国No.10の乱凰ならすぐにけりが付く


だがバックに二つの組がついていて、力量でも数に圧されてしまう


しかも二つの組は銃を使用する


どっちにしても雛菊に未来は無い


「……潰されたくないでしょう」


「!!」


口元を歪ませ、棚から降りて俺に近づいてきた


「安心して? まどかが電話しない限り攻めてこないから。 今の所は安全だよ」


手を取り、まどかの頬に触れさせられる