「大河さぁ…まどかの本性知ってどう思った?」
「……女じゃなかったら殴ってた」
それ程、まどかには怒りを感じていた
「でも、それを知らなかったからまどかを姫の座に居座らせたのよね」
「俺の命令でいつでもお前を降ろせるぞ」
まどかの口元が歪んだ
「……翼ちゃんを不条理な理由で姫から降ろしたくせに」
「!?」
まどかの言葉に身体が固まった
「あれは面白かった~。 まどかの名演技で皆があの子を追い出したの。 泣きそうな顔、思わず笑いそうになったわ」
キャハハハッ!
高らかな笑い声が器具室に響いた
耳が痛い
頭が痛い
「雛菊を…俺達を騙したのか!!」
「変な言い草ね。 信じたくせに」
「……っ」
何も、言い返せなかった
こんなにも悔しいなんて
手を強く握り締める
そんな俺を滑稽だとばかりにまどかは笑い飛ばす