強がりな元姫様



「"雛菊とは同盟を組むべきか否か"って、今年中に報告するんだ」


同盟?


「それで、どうなの?」


「今の所、否かなー」


両腕で×を表した


「一人の女の為に崩れるなんて。 最初から作らなければいいのに」


「……!」


吐き捨てるように言った


否定はできなかった


「ま、オレも合わせるためにあんな事しちゃったもんなー。 正直、翼に謝りたいけどできないや」


風に当たるように目を閉じた


舜のラベンダーの髪の色が揺れている


「俺、自分が周りより弱いから逆らうのが怖くて…おかしいって思っても言えなかった」


「……ん?」


「今思えば、変に執着してたんだよね」


フェンスにかけていた手に力が入る


「……なら、二人揃って雛菊抜けちゃおうか?」


「!?」


「オレはそんな思い入れないし、嫌だったら抜けてもいいって言われてたし」


名案だと言うように話が進んでいく