「嫌な予感がして…もう少し早く駆けつければ良かった」
「せやけど、なぁ……」
どうやら絃鬼に対して怒っているようで颯一がなだめようとしている
「もう終わった事よ。 私は無事だからよしでいいじゃない」
そう言えば、言ってなかった気がする
「翼ちゃん!?」
緋麻里の声を流し、皆に対して頭を下げた
「あの時は、助けてくれてありがとう」
頭を上げて反応を見るもポカンと呆けていて固まっていた
「……私が頭を下げるのがそんなにおかしい?」
「あ…いや。 そういう訳ではない」
「別に誰にだって頭を下げたりしない。 私だって選ぶわよ」
曖昧な反応に冷たい態度を取ってしまった
「……すまん。 頭を下げられるとどうすればいいのかわかへんのや」
颯一が笑いながら星夜の肩に手を乗っけた
「正直、お礼言われ慣れてないしね」
塁は苦笑いを浮かべる



