「そもそも、何で本来の髪色を隠してんの?」
口に出してしまった
`……´
その場にいる理事長含めての皆の視線が集まった
「……まずは目立つので軽い変装です」
緋麻里は申しわけなさそうに茶髪のウィッグを外した
背中ぐらいの長さの緋色の髪が揺れた
「白神は高い地位にいるんで隙をねらってくる輩がいるんです」
白神というものは強いのがわかったが、それ以前に聞きたい事がある
「……緋麻里、ごめん」
「はい?」
「……白神って何なの?」
シーン...
「……」
「……あ」
「……そう言えば」
「……言ってないね」
静かな空間にポツリポツリと呟いていく
「ご、ごめんなさい! 翼ちゃんに対して自意識過剰な発言をっ!!」
「謝らなくていいよ!」
知ったか振りなんてできるはずない
緋麻里が何度も頭を下げる行動を止めた