強がりな元姫様



「あんた本当に生意気なのよ!!」


ドンッ


両手で突き飛ばされて後ろ壁にぶつかった


「……っ」


痛みで顔をしかめた


「どうせ、あんたの周りに集まった奴らを手玉に取ってんでしょ!? 騙されちゃって可哀想に」


「……」


人の事言えないよ?


まどかの事を知らないで騙されちゃって可哀想、ってね


「……あ、まどかが言ってあげようか? せっかくできた仲を自ら壊したくないもんねー」


言い返したら逆ギレして言い返さなかったら調子に乗る


「……どうぞお好きにお話下さい」


まどかと関わると疲れる


早くここからいなって欲しい


「明日が楽しみねー」


フフフ、と腹立たしい笑い声を上げながらまどかが歩き出した


「……」


誰もいない放課後で良かった


途端にキャラを変えて話にラチがあかなくなり、私の立場を悪い方へ引き下げられるからだ