強がりな元姫様



「気さくですけど過保護なんです」


その言い方、何だか親しい間柄みたい


……まさか


私は緋麻里の耳元に顔を近づけた


「理事長も関係してたりするの?」


「……二代前の総長です」


緋麻里も小声で答えた


そうか白神関係か


私、知らない内に入り込んでない?


「心配しなくていいですよ。 いい人ですから」


「……うん」


星夜は休み時間終了間近に教室に戻ってきた


午後の授業受けて、放課後となった


私はお手洗いに行こうと廊下を出る


曲がり角を曲がろうとした所で……


ドンッ


「「!」」


軽くぶつかり、後方によろめいた


相手も同様にだ


「あーぁ、汚れちゃった。 これ捨てなきゃ」


わざとらしく何かを払う仕草をしているまどか


久し振りって感じ


あの時の声以来……


思い出して不快感が増した