「オバ…宮本先生は命じられたときに否定しませんでした?」
「した。 "高岸さんが口答えするんです。 あの子を退学させて下さい"って甘えた声でね」
理事長はあからさまな嫌な顔を浮かべる
「続けて"アイツ"の名前が出てきたけど…黙らせる証拠もあったから突き付けて追い出した」
アイツ?
ガチャッ
疑問を浮かべた所で後ろのドアが開いた
「――星夜、ノックぐらいしろ」
理事長は不機嫌そうに言った
「理事長が生徒を連れ込んで手を出そうとしたのを阻止したまでです」
「なっ!? しねーよ!」
「どーだか」
理事長が何かを言っていようとも表情変えずにあしらっている
「……ったく、相変わらず可愛げねぇなぁお前は」
「可愛がられる筋合いなんて全くない」
「ムガッ!」
星夜と理事長の立場が逆転したみたい
理事長がなんだか子どもっぽく見えた



