「そっか。 目覚め次第、病院連れてかない?」


「そうするか」


塁の家は大病院だ


怪我した下っ端や俺らをタダで治療してくれる


「双子は?」


「早めの昼食の買い物」


「すぐに来ると思うで。 ……それより」


颯一が気まずそうな顔で指差した


繋いだままの手を


「……どないしたん?」


「あぁ…繋ぎたくなった。 なんとなくな」


「そうなんか」


ガララッ


「「失礼します!」」


双子の声は揃う


カーテン開けた双子は一袋分に多種類のパンを一緒に持っていた


「悪い。 後で返す」


「それはいいですよ。 翼ちゃんは?」


緋麻里は心配そうに翼に近づいた


「今は落ち着いてる」


「……そうですか」


ホッと息を吐いた


「それよりも、パンはあまりにも多くないか?」


基本的に俺らの中に二個以上食うのはいない


颯一はたまに三個までいく程度だ