・・・トントン・・。

「おはよー実緒ちゃん。調子はどうかなー」

「はらせんせー。おはよー」

「今日は元気いいねー。お兄さん先生のおかげかな?」

俺は、実緒の今朝までの様子を原先生に話す。

原先生はカルテを見ながら・・・。

「実緒ちゃん。今日はお風呂に入ってもいいよ。好きだもんね。」

「やったー。はらせんせいは、いつも今度ねって言うんだもん」

「だけど、あんまり長くはダメだよ。」

笑顔でバイバイって手を振りながら出て行った。

俺もそろそろ、外来に行く時間がやってきた。すると・・・。

山本さんが入ってきた。

「あれー。なっちゃんだー」

「実緒ちゃん、先生はこれからおしごとだから、一緒に絵本見ようか。」

手には、沢山の絵本を持っていた。

俺は後を頼むと患者のもとに急いだ。