「はよ。」

「優…」

蓮唯の前には愛しい優の姿が…

「学校。行こうぜ?」

「え…でも逆方向じゃ…」

「んなの気にしない。

それに…お前と行きてぇし…」

少し照れくさそうに優は頬をかきながら言った。

「…うん!」

そんな優の姿を見て蓮唯は嬉しくなった。

(昨日の麗都は仕事がハードで疲れてたんだよね…。

うん。麗都があんなこと言うはずないし…。

あんな怖い麗都なんて初めて見た。。。)

「蓮唯?どうかした?」

優は考えている蓮唯の顔を覗き込む。

「へ?あ、あぁ…なんでもない!」

「?そうか…。にしてもー…

寒いな。」

優は冷えた手を合わせた。

「うん…。」

「今日、どっか寄って帰る?」

「…うん…。」

「蓮唯…。」

「うん…。」

〝ガシッ〝

「優…?」

突然腕を掴まれた蓮唯は足を止めた。