母、美麗からの伝言を聞いた蓮唯は早く学園を出た。

(何なんだろう…)

そう思いながら帰路を歩く。

いつも一緒に帰っている優には学園を出てすぐに連絡を入れておいた。

「ただいまー」

蓮唯はいつものように玄関を開ける。

いつもなら麗都の声がするのだが、今日は麗都の声がなかった。

「仕事…かな?」

蓮唯は二階に荷物を置きにいく。

蓮唯の部屋から見える大きな家。

隣の雅司 優の家。

「私がいつ優に会ったんだろう…」

「ただいまー」

蓮唯が二階にいると美麗が帰ってきた。

「あれ?蓮唯早かったのね。」

美麗は綺麗なドレスを来て水を飲んでいた。

「うん。だってお母さんが寝るなって。」

「まぁ、早く帰ってきてくれて嬉しわ。

昨日蓮唯寝ちゃってたから…。」

「ごめん。で、なんでドレス来てるの?」

「え?あぁ…蓮唯に言おうと思ってて忘れてたわ!!

今日麗一さんがでる歌番組に出ないかって

プロデューサーさんが言ってたんですって!!」

美麗は嬉しそうに言う。

「歌番組?」

「そう!!これで蓮唯も芸能界デビューね!!」