「はい。ライオンを。

ですが、日本に帰ることになって置いていくことになったときは

そりゃもう号泣を…。」

佳は懐かしそうに話す。

「そんなことが…」

「蓮唯さんは優様のことがお好きなんですね。」

「へ?わ、私が優を?

そんなわけないじゃん。ヘタレでチキンな…」

「素直じゃないんですね。

ここら辺でお話はやめましょう。

さ、レッスン始めますよ。」

佳はそういいピアノを弾き始める。

(なんでみんな私が優を好きって言うんだろう…。

確かにほっとけないって感じだけど…

優と一緒にいてもドキドキしないし…)

〝コンコン〝

「はい?」

「蓮唯ちゃんのレッスンはどうだい?」

「亜藍様。」

佳は弾いていたピアノをやめ立ち上がった。

「亜藍理事長…」

「進んでいるようだね。よかった。

蓮唯ちゃん、美麗ちゃんから伝言だよ。

今日は寝ないでね。だそうだよ。

じゃぁ、お邪魔してごめんね。蓮唯ちゃん頑張って」

亜藍はそういい隣の第5音楽ルームに行った。

「寝ないで待ってる…?うそぉ…」

「何か大切なお話なのではないですか?

今日はもう帰りますか?」

「え?でも…」

「一応、全ては音合わせなどできましたから大丈夫ですよ。」

佳はそういいカバンを蓮唯に渡した。

「ありがとうございます。じゃ、」

蓮唯はそういい学園を出た。