「うわー嘘付いたぁ~この人嘘つきー」

「棒読みでいうのはやめなさい。」

〝ごほんっ〝

佳は咳払いをして話す。

「美麗様は私の憧れなんです…。」

「ほぉ~憧れ…」

「あの綺麗な声に美しい唇…すべてが憧れです。

そしてあの演技力!!あんな女性がこの世界にいるのかっ!!」

「先生ぇ…戻ってきて!!

現実世界に戻ってきてぇ!!」

蓮唯は佳の目の前で手を振る。

「先生らしくないよ。なんかキモイ。」

「きもっ!?蓮唯さん!!

私をキモイと言わないでください!!」

佳はそういい怒る。

「はいはい。で、優って昔から泣き虫なの?」

蓮唯は聞く。

「泣き虫…ですか…。

優様は昔から涙もろいですけど…」

「じゃぁ、泣き虫?」

「そう…なるんではないでしょうか?」

佳はそういった。

(執事にも認められる泣き虫ってなんだし…)

「まぁ、それでも優しい心をお持ちの方ですよ。

小さい頃は動物も飼っていらして

毎日お世話を欠かさなかったですし…」

「ちなみにどんな動物を?」

「アフリカでライオンを…」

「え?ラ、ライオン?」