〝ガラッ〝

「なんだ?諦めたやつに用はねぇ。
さっさと帰れ。」

楓は教科書を開きながら言う。

そんな楓に蓮唯はズカズカと近づいていく。

〝グイッ〝

「勝負しろ。」

蓮唯は楓の胸ぐらを掴み言った。

「勝負だぁ~?」

楓は不服な笑みを浮かべていう。

「そ、勝負。私が歌手を諦めて芸能界に入ったら楓さん。
あんたの勝ち!」

「ほぉー…。」

蓮唯の言葉を挑発的に受け流す楓。

「だけど私が歌手を諦めないで世界で活躍するようになったら私の勝ち!!」

「いいんじゃん。お前らしい。
で?」

「で?…って?」

「俺が勝ったら何くれんの?」

楓は蓮唯の掴んだ胸ぐらを話し言う。

「なにって…。なんでもいいわよ。
してやってもいいし買ってもいいわ。」

「乗った。やってやろう。」

「で、私が勝ったら何くれるわけ?」

蓮唯は負けずに言う。