「じゃぁ、私たちは帰るね」

蓮唯はそう言って朱音と帰路を歩き始めた。

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「あの男の子可愛かったね。」

朱音がそう言うが蓮唯は黙る。

「蓮唯?」

「可愛いっていうか…弟みたいだった。」

蓮唯はそういう。

「弟?」

朱音が聞き返すと蓮唯は桜の並木道を歩きながら言う。

「なんか…ほっとけいっていうか…なんていうか…」

「春到来ですかね?」

「な、なわけないでしょ!!」