「あっ、ごめんなさいっ。」 手すりに掴んでいた手が 彼女に当たってしまった。 すると彼女はすぐに謝ってきた。 一瞬だけ彼女の視界に俺が入った。 その透き通った目に、俺は 吸い込まれていった。 「翼、一生のお願い。 声かけてみてくれ。」 「俺? あとでおごれよな。」 「頼む。あの子がいいけ。」 俺は一人の女の子を指さした。 翼は小さく了解といった。