【完】向こう側の白鳥。









「あれ……?」





頭の片隅に、何かが走った。





嫌な予感がする。



知りたくない、何か。








お姉ちゃんは平沢高校の美術部で、二年前と言えば高校三年生。



一ノ宮先輩も平沢高校の美術部で、二年前は高校一年生……。





『少し、あなたに似ていたかも。』




スミレさんの言葉が頭を過ぎる。





「嘘……そんな、わけ……。」





違う、絶対違う……。





そんなわけない……!





「絶対違う……!!」





静かな家中に、私の声が響く。



それほどまでに声を上げた。





苦しくて、悲しくて……。



全てを吐き出すかのように、叫ぶ。



じゃないと、心が壊れてしまう気がして……。