【完】向こう側の白鳥。









「あなたが作ったんですか?」



「まさか。あたしは料理なんて出来ないわよ。」





『じゃあ誰が……。』





先輩がそこまで口にして、ハッと気づいたように私を見る。





「わ、私が作ったの。先輩風邪だから、消化に良いものを作ってあげたくて……。」





迷惑、だったのかな……?



さっきの顔を歪めた先輩を思い出して、ほんの少し泣きそうになる。





先輩は何も言わず、またスミレさんの方を睨みつけた。





「……なんで、柚子が作ったお粥をあなたが食べてる?」





そう言った声はさっきより一層冷たく低い声で、今までの敬語が綺麗さっぱり抜けていた。