【完】向こう側の白鳥。









一ノ宮先輩にも、苦手なことがあったんだ。



少し先輩を身近に感じて、嬉しい。





――コンコン





「一ノ宮せんぱーい……入りますよー……?」





念のためノックして入ったけど、先輩はまだ眠っていた。





あどけない寝顔。



いつも切ない顔をしてる先輩からは、想像もつかないほどの可愛らしさ。





まだ頬が赤いけど、額に触れてみれば少し熱は下がったように感じる。





もうそろそろ、先輩が起きるかも知れない。



一度下に戻って、お粥を持って来よう。





また先輩の部屋を出て、階段を下りた。





卵粥にしたけど……先輩の口に合うかな……?