【完】向こう側の白鳥。









先輩が眠ったのを確認して、ソッと手を離した。





今の内に、お粥を作っておかなければならない。



また引き止められたら困るから……。





失礼を承知で、台所を借りることにした。





階段を下りて、奥の部屋へと足を踏み入れる。





台所はあまり使われていないのか、全くと言っていい程汚れが無かった。




冷蔵庫の中も空っぽ。



……食材、買って来ておいて良かった。










――そしてそれから、三十分もしない内に。





「ん、完璧!」





自分なりにアレンジを加えた、私特製のお粥が出来上がった。



出来栄えはまぁまぁだと思う。



味見という名の毒味もした。