家の近くで別れよう……。





「ありがとうございます……。」



「ん。」





仕方なく先輩に持ってもらい、そのまま私達は帰路を歩いた。





……ていうか、本当になんで私、一ノ宮先輩なんかと一緒にいるんだろ……。





今日ばかりはお母さんからのメールを恨む。










「先輩、ここでいいです。」





家の近くに着いて、私は先輩を引き止めた。





「……家まで送る。」



「いや、ここで……。」



「送る。」





……何気に頑固な一ノ宮先輩。





送るじゃなくて、家を知られたくないから言ってるのに……。