【完】向こう側の白鳥。









――それからまた、私達の関係は変わった。



でも今回は、どちらかと言えば悪い方向に。





私は一ノ宮先輩に、何も話さなかった。



何も知らないフリをして、そのまま先輩の傍を離れた。





沢渡先輩にそのことを話せば、先輩は「それがいい。」と共感してくれて、少しだけ救われた気がした。








……一ノ宮先輩と離れて早一週間。



五月も半ばを過ぎ、もうすぐテストがある。



テスト期間に入るから、部活の活動も無くなる。





……そんな中、



「白鳥さん!」





……一ノ宮先輩とはあれから、一度も話していない。



急に避け始めた私を、当然先輩は不審に思うだろう。