【完】向こう側の白鳥。









自ら傷つきにいくことは、もう止めたんだ。





告白することで、私は本当の“代わり”。



本物が現れるまで、ずっと私は“代わり”として愛される。





そして本物が現れて……、私は先輩に捨てられる。





それをわかっていて、告白なんてできない。





ただでさえ、“代わり”という事実が辛い。



とても胸が痛くて、もう傷つくのは嫌だと思っていたのに、深く傷ついたのがわかる。





……もうこれ以上は、本当に嫌……。



これ以上、一ノ宮先輩に傷つけられたくない……。








「好きです……一ノ宮先輩。」





美術室の扉に体を預けて、伝えられないのに溢れる想いを口にした。