恐る恐る、手を伸ばした。 そうすれば彼はしっかりと私の手を取ってくれる。 フェンス越しに手が繋がる。 近くで見た彼は、想像以上に綺麗だった。 誰にも汚されない。 誰にも汚すことの出来ない輝きを瞳に宿していた。 「こっちに来なよ?」 手を放すと、私はフェンスをもう一度跨いだ。 そして彼に一歩踏み出した。 私の決意は完璧に砕かれていた。