「…入ってこないで」
「話したいんだ、開けて」
「嫌よ」
「直実!」
今まで気をつけてはいたが、勢いでつい本名を言ってしまった。
「ごめん……」
「……今、着替えてるから」
「…わかった。待ってる」
しばらく待つと、整った格好をしたガムが出てきた。
手には、大きな旅行カバンがある。
「直実……?」
「ここ、出るわよ。次の部屋はもう探しておいたから」
「え……?そんな」
「私、今日は彼氏の家に泊まるから。明日までに荷造りしといて」
ガムはニートに目もくれず、階段を降りていった。
「ちょっと、そんないきなり言われても……」
「私、明日仕事あるから…明日の夜9時に北原駅前で待ってる」
ニートはガムの肩を掴んで、強引に振り向かせた。
「直実!俺、いま、好きな人が……」
「秀也」
「裏切ったら、死ぬから」
「本気で」
ガムはそのまま階段を降りていき、ニートはその場に立ち尽くした。
自分も本名を言われたことで、ガムがどれだけ本気なのがわかった気がした。
「話したいんだ、開けて」
「嫌よ」
「直実!」
今まで気をつけてはいたが、勢いでつい本名を言ってしまった。
「ごめん……」
「……今、着替えてるから」
「…わかった。待ってる」
しばらく待つと、整った格好をしたガムが出てきた。
手には、大きな旅行カバンがある。
「直実……?」
「ここ、出るわよ。次の部屋はもう探しておいたから」
「え……?そんな」
「私、今日は彼氏の家に泊まるから。明日までに荷造りしといて」
ガムはニートに目もくれず、階段を降りていった。
「ちょっと、そんないきなり言われても……」
「私、明日仕事あるから…明日の夜9時に北原駅前で待ってる」
ニートはガムの肩を掴んで、強引に振り向かせた。
「直実!俺、いま、好きな人が……」
「秀也」
「裏切ったら、死ぬから」
「本気で」
ガムはそのまま階段を降りていき、ニートはその場に立ち尽くした。
自分も本名を言われたことで、ガムがどれだけ本気なのがわかった気がした。


