…こんな生活を、いつまで続ければいいの?



…こんな辛いの、嫌だよ。



……なんで私が、いじめられなきゃならないの?



佐優子はいつもそう思った。



中学生になって、楽しい学校生活が送れると思ってただけにショックだった。



孤独な彼女は、ただ読書をするのだけが楽しみだった。



でも、たかが読書で苦しみは消えない。



彼女の胸には、大きな傷が付いているのであった……。




ーーー…




6時間目の終了の鐘がなり、一日が終わった。



佐優子は急いで身支度を済ませ、学校を出た。



佐優子の家には小さな妹と弟がいる。



その子たちの面倒は、佐優子が見なくてはならなかった。



両親は半年前に事故で死に、親戚はいるが、仕事で忙しいため、佐優子が家事などをしている。



そのことを佐優子は心友の葉奈に打ち明けた。



そうしたら、それは噂となり、広まっていき…。



家庭事情で、いじめられるようになったのだった。