特に気にすることもなく窓の外をみているとふいに左耳から音楽が消え車内のゴソゴソした音がきこえた。 「愛羅、おはよ」 「瑞樹……びっくりしちゃった」 黒のブレザーに赤のネクタイ。180cmの身長で見下ろしている瑞樹。 「大丈夫?顔色悪くない?」 「大丈夫…瑞樹の顔みたらほっとした」 「そっか、ならよかった。」 瑞樹は頭をぐしゃっと撫でた。