じぇりーふぃっしゅ

―プルプルルル―

「はい。木島ですっ。」

美里の声だ。妙に緊張してきた…

「あ…美里?俺なんだけど…」

―間が空いて…
「…悠ちゃん?」と疑うように返ってきた。

「うん、何か美里俺んち来たみたいだから。電話しろって母さんが…」

話している途中だったのに、美里が

「悠ちゃん…今外出れる?あの公園にいるから!!」

と言って切られた。耳に―ガチャッ―という音が残っていた。

「母さん、出かけてくる。」
近くにあったコートを手に取り自転車の鍵をポケットの中で握りしめた。

あの公園…思いあたるのはただ1つ。赤山公園…

自転車のギアを3にして俺は、赤山公園に向かった。