「本当に貰ってもいいの?」 「ん・・・下心なんて1つもねえから。じゃ~オレ帰る方向あっちだから帰るわ」 桜のピン留めを貰うと香月君は、手を振って帰って行き、その後姿を見つめて手をギュっとした。 よし大丈夫。 泣きそうになった顔を軽く両手で叩き家に帰る前、虎先輩のマンションに寄って今日買ったピアスを渡そうと思った。 先輩居るかな・・・ そう思いながらマンションまで歩きエントランスが見える木の横に立って電話をする。