「どうしてここに?」
「由紀と文化祭の材料を買いに来ただけ」
「そうですか」
「で、ヒナは瑠奈と香月と一緒に何してたの?」
「瑠奈先輩とデートしてたら香月君にあって3人でデートしてたんです」
「そっか、遅くならないように帰れよ」
虎先輩は、私の頭をポンポンと撫で、私たちと逆方向へ歩いて行った。
買い物だったんだよね。
虎先輩たちが見えなくなった所で香月君に声をかける。
「香月君、気遣ってくれたんだね、ありがとう。でも気にしないで」
ニカっと笑いながら瑠奈先輩の手を握ると正面を見つめ強張った顔をなんとか直し道のりに歩いて行った。

