「ちょっと待って」 履いていた靴の踵が脱げ膝を落とし踵に指を入れ履きなおし香月君を見ようと前を見た。 ・・・虎先輩? 目を大きく開け正面を見ると虎先輩と由紀先輩が2人で歩いていた。 「桃井、こっちに来いよ」 「どうして?」 香月君の手を離し前から来る虎先輩を見つめた。 「ヒナ?」 虎先輩は、私に気づくと立ち止まり後ろに居る瑠奈先輩と香月君を見つめる。 「虎先輩、今日は忙しんですよね?」 「そうだけど」