今日もイジワルでわがままな虎先輩に振り回されてます。



「ど、どうしたの奏くん?」


「イヤ...ドライブするぞって誘っといて、置いてきたから悪いって思って。ほらお前も謝れよ」


奏くんの後ろに居る女の人は、泣きはらした顔で「ごめんなさい」と言いながら頭を下げていた。


「き、気にしないで奏くん、えっと1人で帰ってきたわけじゃなくて...」


チラチラ横に座ってる虎先輩を見つめ、どうしようか慌てた。


「あ・・・ドーベルマン」


奏くんは、そう言うと虎先輩をチラっと見つめる。


「ドーベルマン?」


虎先輩が不思議そうに言うと奏くんを見つめてから私の顔を覗く。