っもう...おばあちゃんは、何も知らないから... 「ヒナ、おばあちゃんの行為をムダにするな、取りあえず部屋に戻るぞ」 手を引っ張られながら、虎先輩の後姿を見つめ、ため息を吐いた。 虎先輩と居間でお茶を飲んで買って来た風鈴を縁側の外に飾っていると家のチャイムが鳴って時計を確かめると22時だった。 ダレだろう? 玄関へ行くと奏くんと奏くんを叩いた女の人が恥ずかしそうに立っていた。 立ちっぱなしも何だから居間に来てもらうと私の顔を見た途端、奏くんは頭を下げた。