手に持っていた線香花火をクっと掴み、お店の中に入ると風鈴が目に飛び込んできた。 ・・・綺麗、これも買っていこうかな... 金魚の絵が描かれた風鈴を手に取り線香花火と一緒に買った。 「ヒナ、他に買うものあるか?」 色々見ていた奏くんは、お店の前でスマホを見ながら、そう言ってきた。 「無いよ、行こう」 雑貨屋さんを出て大通りに戻ると今度は、別の道を歩く。 「早々、昔、ここに美味しいカレー屋さんがあったんだよな」 「そうなんだ?」 「ヒナ、頭にゴミがついてるぞ」